イントロ・山崎広太の綴る言葉

オンライン・ワークショップでは、僕の綴る言葉から、
参加者がインスパイヤーされて、作品を作って投稿することになります。
なので、1月30日のワークショップスタートの前に、
下記の言葉を参加者の皆さんへお伝えします。
考える作る時間が必要だからです。

会話にならない会話編「スプーンの記憶」

タラ「終わってしまった時間にいるのもいいもんだね〜」
アン「どこに行くの?」
キム「星が三つあって」
アン「そもそも星影に、影ってあるの?探せる」
タラ「星空さゆさゆこく、ゆややさゆゆ、そこにずっといて欲しいと思って」
キム「ホタルの光が消える瞬間って星影じゃないよね」
タラ「消える瞬間、ほんのすこし重力を感じるんだよね」
アン「どうしてキャロル草が宙に浮いているの?」
キム「星が下にあってもいいじゃない。それを繋ぐものって、
身体、ニューロン、気持ち、浮いていること?」
タラ「大きな木に無数の小さな花が咲き乱れ、それが一斉に落ちたら地面が星屑のように見える。そういう季節を感じる時がある」
アン「見つけられないと思っていたのに、見つけられてしまった」
キム「私、気持ちあったんだけど」
アン「郵便歩道を渡っていたら、白い帽子の人が来ちゃって。その人モゾモゾとしていたんだけど」
タラ「影を拾うってあるの?」
キム「スカリオンって星ではなくて、小葱のこと」
タラ「フォークを置くとき、なぜか同じ傾きに置いてしまう」
アン「対抗車線に歩いて来ている人とすれ違う時って何か感じるんだよね~」
キム「スプーンも何故か法則持っそているなんよね。何か気流を感じてしまう」
アン「何か見えない力を感じてしまう」
タラ「あの木の葉っぱが落ちた。何かあるのかな?」
アン「あそこに斜向かいに座っている彼女、誰を見ているんだろ」
キム「向こうに、石を丸く並べている子供じゃないかな」
タラ「ここと向こうって、見えない乾いたプラスチックの膜が、ある感じ」

全員ハミング。

アン「昨日、たまたま箪笥のなかにある着物を見ていたら、上に被さっていた紙が折れていたの直さなかったんだよね~」
タラ「それって忘れてしまったことなの?」
キム「あなたの身体は、空にふわふわと、あるいはシューっと飛ぶことができますか?一人で飛べたら、次に誰かと飛ぶことが可能ですか?」

全員ハミング。